下記目次各「ページ」(リンク)より、現在連載中の既存記事をご覧いただけます。 全訂版まえがき&はじめに ページ1 理論編 一 差別とは何か ページ2 ページ3 二 差別の要因 ページ4 ページ5 三 差別と言葉 ページ6 ページ7 四 差別に関する行為類型…
「失言」にもいろいろありますが、差別的という批判を浴びる「失言」はしばしば失職などの重大な事態につながることもあります。ただ、表面上は差別的ではなく、むしろ称賛的なのに、「差別的」との批判を受け、発言者が反発を示すこともあります。 その点、…
今年も差別克服のうえで特に目立った動きはありませんでしたが、6月に東京高等裁判所で注目すべき判決が出されました。高裁は、いわゆる被差別部落の地名を書籍やインターネット上で無断公開することについて、関係者がその差し止めを求めた訴訟で、「差別…
18日、連立与党から「LGBT理解増進法案」なる法案が国会に提出されました。これは同性指向者やトランスジェンダーなどのいわゆる性的少数者に対する理解を増進させることを目的とする日本初の法案だとされています。 2021年には与野党超党派による同種…
レッスン番外編:動物差別 〔まとめと補足〕 レッスン番外編では、動物差別と題して、動物に対する人間の様々な扱い方を反差別の観点から考える練習をしましたが、例題で扱った問題の多くは、差別というより動物愛護の問題ではないかと思われる向きがあるか…
レッスン番外編:動物差別(続き) 例題4:[a]次のような目的で動物を殺すことについて、あなたはどう考えますか。 食用、毛皮/皮革採取用、害獣駆除、娯楽の狩猟 (1)すべてやめるべき(2)すべてやめなくてよい(3)やめるべきものもある [b](…
レッスン番外編:動物差別(続き) 例題2:あなたは動物に嫌悪感を持っていますか。 (1)持っている(2)一部の動物には持っている(3)持っていない 動物への嫌悪感は前回見た人間至上主義と完全に同じではなく、より感覚的なものではありますが、これ…
レッスン番外編:動物差別 ここからは、差別の番外地として、動物に対する差別(動物差別)を取り上げます。動物差別とは、人間による(人間以外の)動物に対する差別のことを意味します。典型的には、人間が動物を人間より劣った生物種とみなし、不利益な扱…
北海道内の知的障碍者施設で、結婚や同居を希望する利用者に不妊手術を受けさせていたという報道がありました。これは単なる疑惑のレベルではなく、理事長自ら事実関係を認めているので、確信的に、しかも1996年頃から長期にわたり行われてきたことのよ…
日本では従来から、留置場や刑務所、入管施設等の収容施設で収容者が変死する事件がしばしば発覚してきました。つい最近も、愛知県警岡崎署に留置されていた被疑者が140時間以上も戒具で拘束されたうえに暴行を受け、持病の薬も与えられず、死亡するとい…
レッスン11:犯歴差別 〔まとめと補足〕 はじめに、犯歴差別がなぜ前レッスンの国籍差別と並び、「余所者への差別」の一環に組み込まれているかと言えば、犯歴者(犯罪者)は外国籍者(外国人)と並び、共同体のメンバーとはみなされない属性だからです。…
レッスン11:犯歴差別(続き) 例題3:新聞やテレビの犯罪報道で、犯罪の被疑者や被告人の実名が顔写真や映像とともに公開される慣行(実名報道)を廃し、匿名を原則(匿名報道)とすべきだと思いますか。 (1)思う(2)思わない 日本に限らず、世界的…
レッスン11:犯歴差別 レッスン11では、差別の四丁目二番地に当たる犯歴差別(犯罪者差別)に関する練習をします。 例題1:[a]あなたの家の近所に、国が管理運営する重罪犯専用の刑務所の建設が予定されているとして、建設反対の署名運動を始めた近…
レッスン10:国籍差別 〔まとめと補足〕 本レッスンは旧版では「外国人差別」という表題を掲げていましたが、実は「外国人」という用語は現在では死語となっている“異人”ほどではないにせよ、「余所者」というニュアンスがにじみ出た用語ですので、表題に…
レッスン10:国籍差別(続き) 例題5:外国人の永住許可や国籍取得の要件を緩和する改正法案が提起されたとして、あなたは支持しますか。 (1)支持する(2)支持しない [a]の法案は、合法的に入国して日本に一定期間定住している外国人が永住許可や…
レッスン10:国籍差別(続き) 例題3:テレビ番組のコメンテーターが、番組の中で「近年、外国人犯罪が急増している」と発言したとして、あなたはこの発言を信じますか。 (1)信じる(2)信じない(3)わからない 外国人と聞いたときに「非外国人」で…
レッスン10:国籍差別 レッスン10では、差別の四丁目一番地に当たる国籍差別(外国人・移民差別)に関する練習をします。 例題1:[a]あなたの隣家に外国人一家が越してきたとして、近所付き合いをしてみたいと思いますか。 (1)思う(2)思わない …
レッスン9:年齢差別 〔まとめと補足〕 例題を通じて見ましたように、年齢差別は高齢者に対する差別と若年者に対する差別とに分かれています。厳密に言えば、高齢者に対する差別も、老齢者に対する差別と就職上の年齢差別に見られるように相対的な高年者に…
レッスン9:年齢差別(続き) 例題5:あなたは、何歳以上を法律上成人とみなすべきだと考えますか。 (1)20歳以上(2)18歳以上(3)その他(自由回答) 年齢差別と言いますと、前回まで見た高齢者差別(広くは高年者差別)が中心的な問題であり、…
レッスン9:年齢差別(続き) 例題3: 認知症が進行して認知機能が著しく低下した高齢者に対して、幼児のように接することは適切な態度だと思いますか。 (1)思う(2)思わない(3)わからない かつては「痴呆症」などと差別的な学術・行政用語で呼ば…
レッスン9:年齢差別 レッスン9では、差別の三丁目三番地に当たる年齢差別に関する練習をします。 例題1: [a] 雇用に際して年齢に上限を設けたり、年齢の若い者を優先採用したりすることは合理的だと思いますか。 (1)思う(2)思わない [b] 雇…
レッスン8:職業差別 [まとめと補足] 職業が世襲的身分と不可分一体であった前近代において職業差別は身分差別、ひいては階級差別と同義でありました。しかし、産業社会における複雑な分業制の下、職業が理論上―あくまでも―“自由に”選択可能なものとなっ…
レッスン8:職業差別(続き) 例題4: [a] あなたの家の近くに被差別地区Aがあるとします。あなたは自分の子をA地区の子と一緒に遊ばせますか。 (1)遊ばせる(2)遊ばせない [b] あなたが結婚を前提に交際中の相手から、ある日、被差別地区の…
レッスン8:職業差別 レッスン8では、差別の三丁目二番地に当たる職業差別に関する練習をします。 例題1:[a] あなたはいわゆる「3K仕事」(きつい、汚い、危険な仕事)に就いてみたいと思いますか(すでに就いている人は、続けたいと思いますか)。…
レッスン7:知能差別 〔まとめと補足〕 本連載旧版のレッスンでは、「能力差別」というより広範なタイトルをつけていたのですが、全面改訂に当たり、範囲を狭めて「知能差別」に改題しました。 続く職業差別、年齢差別と、いずれも広い意味では「能力」に関…
レッスン7:知能差別(続き) 例題3:あなたは「天賦の才能(知能)」に恵まれた「天才」の存在を信じますか。 (1)信じる(2)信じない 「天才」という言葉は古来、特定の分野で人を驚嘆させるような唯一無二の成果を上げる人に対してよく使われます。…
レッスン7 知能差別 レッスン7では、差別の三丁目一番地に当たる知能差別に関する練習をします。 例題1:[a]あなたは、「知能指数」という指標を信頼しますか。 (1)信頼する(2)信頼しない [b]あなたは、人種により知能レベルが異なると考えます…
レッスン6:性的指向差別 〔まとめと補足〕 本レッスンでは、最後の例題4を除き、「同性愛」という用語の使用を意識的に避けてきました。実は、当連載旧版のレッスン(旧版ではレッスン7)では「同性愛者差別」と題し、「同性愛」という用語で叙述してお…
レッスン6:性的指向差別(続き) 例題4:(同性愛を容認することができないと考える人への質問)あなたが同性愛を容認できないと考える一番の理由は何ですか(自由回答)。 前回まで、一般的に使われる「同性愛」という用語を意識的に避け、「同性指向(…
レッスン6:性的指向差別(続き) 例題3:[a] あなたは「同性間の結婚を認めるべきだ」との提案を支持しますか。 (1)支持する(2)支持しない [b] 「同性婚は認めないが、同性カップルにも既婚者に準じた法的地位(例えば相続や財産共有)を保障…