差別克服講座

様々な個人的または集団的属性を理由とする差別を克服するための日常的な努力の方法について考えるブログ

容姿差別

非婚者差別―見えない差別

ちょうど一か月前、札幌地方裁判所が同性同士の婚姻(同性婚)を認めない現行法は法の下の平等を保障する憲法に違反するという前例のない判決を下し、反響を呼びました。この事案が最高裁判所に持ち込まれた場合どうなるのか興味深いところですが、もし最高…

画期的な「容姿差別辞任」

女性差別発言がきっかけで森喜朗会長が辞任に追い込まれた東京オリンピック・パラリンピック組織委員会で、今度は、開閉会式の企画、演出で統括役を務めるクリエーティブディレクターの佐々木宏氏が女性タレント・渡辺直美氏の容姿を侮辱する発言をしたこと…

「内面美」のミスコン?

TBSの報道によると、アメリカで100年近い伝統を持つミスコン「ミス・アメリカ」が、水着審査を廃止すると発表したそうです。水着審査に代えて、リーダーシップや知性など、より内面の美しさを重視するとのこと。理由として、ハリウッドから広がった反セク…

容姿差別―他人事か

報道(SAPIO→NEWSポストセブン)によると、韓国では容貌差別(広くは容姿差別)が深刻な社会問題だという。以下、記事を引用してみよう。 現代韓国社会最大の差別は“容貌差別”・・・だ。容貌で就職や結婚をはじめ人生の行方が決まる。だから最近は男性も就職…

身長差別をめぐって

先日、あるテレビ番組で自国のセールスポイントを問われた一人のアフリカ人がゴリラの生息地が存在することを指摘した後、ピグミー族の存在を付け加えたことがひっかかった。ゴリラは周知のとおり類人猿だが、ピグミー族は人類である。ただ、民族遺伝的に低…

ナチスとイケメン

今年はアウシュヴィッツ解放70周年の節目ということで、内外で改めてナチスへの関心が高まっている。そこで、本講座でも、差別の一丁目に関するまとめを兼ねて、このテーマを取りあげてみることにするが、それにしても奇妙過ぎるタイトルになった。 なぜ、…

ユニーク・フェース論

だいぶん間が開いてしまったが、続けたい。今回は、表題のように、ユニーク・フェースの問題を取り上げる。ユニーク・フェース(unique face)というのは、直訳すれば「個性的な顔」ということだが、主として顔面に病変的な部分がある人々の自助及び反差別運…

整形/美容は必要?

前回、差別の根底にあるのは劣等感だと指摘した。よって、劣等感を持つ被差別者自身が加害者と化す差別の連鎖という現象が生じるのだった。その連鎖を抜け出すために劣等感を解消する方法はないだろうか。 容姿の劣等感を解消するための方策としては、整形手…

外見偏重の落とし穴

人間は視覚への依存度が高いので、他人を判断するに際しても外見にとらわれやすい。このことは容姿差別の被害者である筆者にしても、免れ得ない性向である。極端に言えば、美形の人を見ると、それだけで「感じの良い人」だと即断してしまいやすい。 その反面…

見えにくい容姿差別

当ブログは容姿差別という差別の一丁目一番地から入っていったが、予想どおり反応がない。それはブログ更新頻度の低さという筆者の非力のゆえもあろうが、容姿差別というものが見えにくく、実感を持てないということもあるに違いない。 たしかに、容姿差別は…

容姿差別の深刻さ

差別の一丁目一番地は容姿差別だと述べたが、続いて二番地の話に行く前に、容姿差別の深刻さについて指摘しておきたいと思う。というのも、容姿差別など人種差別や性差別等々に比べれば大した問題ではないと軽んじられるかもしれないからである。 しかし、容…