差別克服講座

様々な個人的または集団的属性を理由とする差別を克服するための日常的な努力の方法について考えるブログ

「高市総理」誕生成らず、しかし・・・

昨日の自由民主党総裁選挙の結果、岸田氏が新総裁に選出されたため、「高市総理」誕生の予測は外れました。頭を丸めるべきかもしれませんが、率直に言って外れて安堵しています。トランプ氏の勝利は所詮外国の事でしたが、今回は自国の事ゆえ、他人事ではなかったからです。

とはいえ、なぜ高市氏は当選しなかったか、その理由が重要です。先般公開した「心ある自民党員さんへの手紙」が効いたから・・・・ではなそさうです。それでも、高市氏の差別主義との様々な関わりが懸念されて、ということならばよいのですが、部外者には窺い知れない党内の派閥力学やら総選挙対策といったレベルの党内事情のゆえとすれば、満足できません。

もしも、はじめから高市氏が特定の有力候補者を落とすために立てられた傀儡の刺客候補者だとしたら、党内の何者かが自分(たち)の政治目的のために女性を手駒のように利用した疑いも生じます。そうだとすると、これは女性差別的な政治現象の一つとなります。

あまり生臭い話に踏み込むことは当講座のポリシーに反するため、このへんでやめておきますが、一つ注目すべきは、一部の「熱狂」にもかかわらず、高市氏が一般党員投票ではあまり伸びなかったことです。このことが私の「手紙」のおかげだなどと言うつもりはありませんが、自民党の地方党員の中には心ある人たちがまだおられることを示唆する結果です。

さて、新総裁に就任し、従ってとりあえず新総理に就任することが確実となった岸田文雄氏ですが、今のところ、差別主義との気になる関わりは発見できていません。今後を見なければ何とも言えませんが、差別問題との関連では、とりあえず無難な人のように見えます。

ですが、総裁選挙では高市陣営と「連合」したとされており、そうすると、その交渉過程で「高市的なるもの」を少なくとも一部は受け入れた可能性もあります。その結果として、夫婦別姓制度や同性婚などの分野に関しては、来たる「岸田政権」では否定的な方向に流れる可能性があり、注視が必要でしょう。

いずれにせよ、杞憂が現実とならなかったことに安堵しています。これで、当講座も予定外の政治問題から手を引いて、本来の道筋に戻ることができます。年度末に向けては、反差別の働きかけに対して抵抗してしまう「差別抵抗性」という難問について考察する予定でおります。