差別克服講座

様々な個人的または集団的属性を理由とする差別を克服するための日常的な努力の方法について考えるブログ

サルにも容姿基準!

[前注]
本記事は元来、「白紙の倫理」について述べたものでしたが、改めて『〈反差別〉練習帳[全訂版]』に収めたため、改題したうえ、元記事では追記として付加した部分のみを残して、本文は削除しました。
 

今日、この記事を書いていて、驚くべき―というより哀しむべき―ニュースに接した。昨日24日付けの共同通信ニュースによると、野生ザルの餌付けで有名な大分市高崎山自然動物園は24日、顔写真で雄ザルの1番人気を来園者らが決める「イケメン選抜総選挙」(!!―筆者付記)の結果、推定16歳の「シックス」が約30%の票を獲得し、1位に選ばれたと発表したという。

とうとう、日本社会ではサルに対してまで容姿による選別が始まったようである。ここまで来ると、ほとんど病的と言わざるを得ないが、このような企画の発想者はおそらくふだんは人間に適用している自らの差別的価値観を何ら反省せず、人間の価値基準を野生動物にまで当てはめようとしているわけである。白紙の倫理の真逆的な実践である。